シェアリングエコノミーの代表格”民泊”今国会で遂に合法化か?

今回のブログでは、今年議論が活性化しそうな“民泊”を取り上げてみたいと思います。

ちなみに、民泊を簡単に説明すると“個人が手軽に空き家・空き部屋を使い、利用者を泊めることで収入を得る”もので、そのマッチングサービス最大手が「Airbnb」です。同社は 「Uber」等と並び“シェアリングエコノミー”関連サービスの代表格。シェアリングエコノミー市場については平成27年版「情報通信白書」においても2013年に約150億ドルの市場規模が2025年には約3,350億ドル規模に成長する見込みである(出典:PwC「The sharing economy - sizing the revenue opportunity」)とクローズアップされていることからも注目のサービス形態です。

さて、ここからが本題となりますが、昨年日本を訪れた外国人観光客数は2403万9000人。この数字はメディアなどで目にされた方も多いのではないでしょうか?

では、宿泊者数がどれくらいかご存知ですか? 

2016年度の宿泊統計によれば、外国人延べ宿泊者数は、7,088万人泊(前年比+8.0%)、全体における比率は14.3%。実に宿泊客の7人に1人が外国人ということになります。ちなみにこの数字は実宿泊者数ではなく延べ宿泊者ですので、100人が3日宿泊したならば延べ宿泊者数は300人となります。 

宿泊施設が増える以上に外国人宿泊者数が増えると、客室稼働率が高くなるのは当たり前ですよね。宿泊統計によれば日本全体の客室稼働率は60%。未だ余裕があるように思えますが、2016年47都道府県中最も客室稼働率が高かった大阪は、全宿泊タイプ平均でも84.1%、リゾートホテル89.3%、ビジネスホテル87.9%、シティホテル87.9%という高い稼働率となりました。大阪を筆頭に人気の観光地の客室稼働率が高くなっており、ゴールデンルートから地方の魅力的なエリアへの周遊を促進しているとはいえ、ハブとして使われるのは確実であり、大都市圏の宿泊難は深刻な問題となって行くでしょう。

左の地図は、3PDG On Demandの無償コンテンツ「宿泊旅行統計調査(外国人)国籍/月別宿泊者数」で、2016年度の訪日外国人の宿泊分布を都道府県別に表したものです。東京、千葉、大阪、京都、福岡等が赤からオレンジとなっており、宿泊が集中していることを示しています(詳しくみてみたいという方は、こちらからお申し込みくださいね)。

そこでこの問題の解決策の一つとして政府は今国会で「民泊新法」の成立及び年内施行を目指しています。

民泊新法(住宅宿泊事業法)とは、ホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の従来の旅行業法で定める4つの営業携帯に当てはまらない、新しい営業形態である“民泊営業”に関して規定する法律で2017年3月10日に閣議決定し、通常国会に提出されています。

これに先立ち、特に宿泊施設の不足が深刻な地域では「国家戦略特区」(そのエリア内に限って従来の規制を大幅に緩めて企業誘致や特定のビジネスの戦略的な活性化を目指す地域)を利用した「民泊条例」というものが施行されています。東京都大田区と大阪府・大阪市、福岡県北九州市の3地域が「民泊特区」として認可を受けており、2泊3日以上の滞在で、国内外の旅行者やビジネスでの利用者などの宿泊客の受け入れが認められています。

このエリア以外の地域で民泊事業を行うには旅館業法が必要ですが、この認可を得ていない事業者は「違法」で「不法民泊」に当たります。近隣住民とのトラブルなどもニュースで取り上げられ良い印象を抱いていない方もいらっしゃるかもしれません。先日エキサイトが民泊運営にかかわる情報サービス「エキサイト民泊」をローンチしました。民泊プラットフォーム事業も益々活性化していくことでしょう。Airbnbもですが、家を貸し出す行為は違法ですが、マッチングサービス自体は現時点では違法とは見做されていないそうです。まだまだ論点は多そうな民泊ですが、一定ルール下で合法的民泊を制度化し、需要者・供給者のニーズを満たし、観光立国に向けた普及を図ることができるようになると良いですね。

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