国籍ごとに検証、韓国人観光客の傾向

11月2日、日本政府観光局は2016年1月から10月までの累計訪日外国人旅行者数が2005万人(速報値)に達したと発表しました(報道資料はこちら)。

[図:日本政府観光局 報道資料より引用]

この伸びをけん引しているのが中国からの観光客ということは各種報道やインターネットの記事などからイメージされていると思いますが、中国、韓国、台湾、香港の4か国でその80%以上を占めるということはご存知でしょうか?2015年の訪日外客数19,737,409人うち16,645,843人、実に84.3%がこの4か国からの観光客で、今年もその比率は増加傾向にあります。

今回はその中でもトップ3である中国、韓国、台湾に絞って訪日傾向を見ていきたいと思います。ちなみに、2015年日本を訪れたそれぞれの人数は、中国4,993,689人、韓国4,002,095人、台湾3,677,075人です。

先ずは過去からの数の伸びを見てみましょう。利用するのは3rd Party Data Gallery On Demandの無償コンテンツ「訪日外客数の動向 国籍/月別訪日外客数」です(コンテンツはこちらから)。

やはり中国の伸びは著しいですね。昨年に至っては昨年対比107.3%増と倍以上の伸びとなりました。

3カ国の中でも中国は一番伸びが著しい、台湾は全国籍と比較的類似した傾向、韓国については昨年45.3%増と全国籍の昨年対比47.1%とほぼ同じ数字ですが過去からの傾向をみると緩やかな伸びという傾向がわかります。

2015年の訪日外客数トップは中国の4,993,689人ですが、2015年の中国人の海外旅行者数は1億900万人に上ったそうです(出典:GFKマーケティングサービスジャパン)。“多くの中国人観光客が日本に来てくれるようになった”と思ってしましますが、海外旅行に行く中国人のうちわずか4.6%しか日本を渡航先に選択していないのです。まだまだこれから開拓すべき、伸びしろのある市場と言えるでしょう。

今度は少し視点を変えて、観光客数を下支えするこの3か国はいつ日本に多く来ているのでしょうか。矢張り桜の4月、紅葉の10月、そして夏休みシーズンに多いのでしょうか。

そうではないようです。

まず中国に関してはずばり“夏に訪日のピークが来る”欧米諸国やタイにみられるような桜・紅葉の季節のピークは見られません。また月の総数で見た場合は2月の春節、10月の国慶節も盛り上がりはありません。夏休みに該当する7月、8月にピークが集中しているという結果です。台湾に関しては顕著ではないものの訪日外客数全体のトレンドと似通った傾向です。少し異なった傾向を見せるのは韓国で、冬にも日本を訪れているということがわかります。これはスノーリゾートを好みかつ夏冬が逆転していて日本でいう冬に夏休みシーズンを迎えるオーストラリアと少し似た傾向です。

何だか少し韓国から日本を訪れる観光客の動態に興味が出てきました。

“何処に?”の視点でもう少し見ていきます。利用するのは国土交通省観光庁のデータを基にした3PDG On Demandの無償コンテンツ「宿泊旅行統計調査(外国人)」です(コンテンツはこちらから)。

韓国からの外国人観光客が宿泊している都道府県のランキングベスト10を並べたもので、左が通年、右がアジアの他の国と比較し韓国人が多く訪日している1月、2月に限定したランキングです。

月別ランキング

共通して言えることは、ベスト10にランクインしている都道府県うち西日本の比率が多い、具体的には通年で九州地方:5、近畿地方:3、関東地方:1、北海道:1、1,2月では九州地方:6、近畿地方:2、関東地方:1、北海道:1という都道府県数です。どうやらオーストラリア観光客のようにウインタースポーツを楽しみに冬に日本に来ているというわけではなさそうですね。

機会があればもう少しその目的などを、他の国と比較した韓国人観光客の特徴と併せて深掘りしていきたいと思います!

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