6ポケットの投資先はどこにいる?キッズ市場をよむ

“6ポケット”という言葉、ご存知ですか?

6ポケットとは、子ども一人に対して両親と祖父母の計6人のポケット(財布)を表しています。デパート等で可愛い孫のために財布の紐を緩めるおじいちゃん、おばあちゃん、見かけますよね。さらに最近では晩婚化・非婚化の影響によって叔父叔母まで含めた“10ポケット“という言葉が使われ始めました。私の友人にも甥っ子をこよなく可愛がっている方がいます。子供から見たらスポンサーが増えているわけですね。

スポンサー達がおもちゃや洋服などをプレゼントしてくれるので、親御さんは安心して将来に向けての投資として教育費やおけいこ事のためにポケットのお金を使えるわけです。

では親御さんはどんなおけいこ事に実際にお金を使っているのでしょうか?

ケイコとマナブ.netの「習っている・習わせたい」お稽古ランキング2015の“習っているランキング”(出典はこちら)は以下のような結果になりました。

1位:水泳 2位:英語・英会話 3位:ピアノ 4位:体操 5位:学習塾・幼児教室 6位:サッカー

これを更に年代別にみると以下のような順位になっています。

【未就学児】1位:水泳 2位:英語・英会話 3位:体操

【小学校低学年】1位:水泳 2位:英語・英会話 3位:ピアノ

【小学校高学年】1位:水泳 2位:ピアノ 3位:英語・英会話

どの年代でも水泳は第1位。幼稚園や小学校で必ず水泳の時間があるため、ある程度泳げると授業に楽しく参加できますよね。全身運動により体力がつくので健康な体作りを目的にしているという親御さんの意見も多いようですね。

需要が高そうな、キッズ向けスイミングスクール、英会話スクールは、年齢別に細かくクラス分けされて運営されています。

とあるスポーツクラブのキッズ向けスイミングクラスは、“ベビー” “未就園児(2歳~5歳)” “園児” “小学生”に分かれていました。また、とある英会話スクールのキッズ向け英会話クラスは“1歳半~3歳” “3歳” “4歳~5歳” “小学1~3年” “小学4~6年” “中学”に分かれていました。

ここまで詳細に年齢別にクラスを分ける理由はあるのでしょうか?例えば英会話に関していえばそれぞれの年代で英語を始めるメリットは異なるようですし、勿論脳の発達、環境変化に応じたより細かいクラス分けが必要になるということは“当然”と思われると思います。

一例ですが、3歳は活発に喋りはじめる、発語が増えてくる時期と言われています。語学の習得にとってとても重要視されている「シャドーイング」なども恥ずかしがらずに積極的にできる時期だそうです。5歳くらいから英語を始めるメリットは、日本語との混同が少ないということ。日本語で聞かれたら日本語で答える、英語で聞かれたら英語で答える。言語の「仕分け」が最も行われやすい時期と言われています。なので、3歳児コースは先生と英語を使った“ごっこ遊び”を通じ英語に慣れ親しむ。5歳になると知育的視点のコース内容になっていく、といったわけです。

これだけ細かい顧客プロファイルがあるわけですから、このような教室の運営を行っているサービス事業者様に共通していえることですが、ターゲット顧客分布も詳細に行う必要がありますよね。このコースを売り込むX歳のお子さんがいるのはどこか?

この度ウイングアークでは2014年度住民基本台帳データを基に、0歳から22歳に限定して1歳区切りでエリア別に人口を集計し、若年者人口の分布を把握できるデータ「人口統計Quickジュニア」をリリースしました。

ウイングアークでは多くのお客様に、基礎的統計データとして国勢調査を基にした人口統計Basicをご利用いただいています。人口統計Basicでは人口・世帯数に関する詳細な情報を得る事ができますが調査が5年に一度なので、データの鮮度が落ちてしまいます。一方、住民基本台帳を基にした人口統計Quickで提供するデータは項目が限定されるものの、毎年更新されるため最新の人口・世帯数データを得ることができます。今までは両データとも基本5歳区切りでエリア別に人口・世帯を集計していましたが、今回のデータは上記目的のように、年齢をより細分化した上での分析用途に答えるためにリリースしたものです。

では実際に3PDG On Demandのコンテンツ「エリアポテンシャル分析(若年者層分布)」を見ていきたいと思います。

本データは2014年度の調査データを集計したもの、すなわち2年前の人口分布が分かるデータです。従って例えば3歳児をターゲットとする場合は“住基1歳人口”、中学に入学する13歳をターゲットとする場合は“住基11歳人口”を見ていきます。人口分布が多いほうが赤、少ないほうが青く表示されています。

“住基1歳人口分布”で人口が密集しているのは、湾岸エリアや勝どきエリアが中心、比較的新しいタワーマンションが建っている比較的新しい街です。一方“住基11歳人口分布”で人口が密集しているエリアは上記に加え、世田谷区、目黒区などの閑静な住宅街に加え、荒川区北千住など。北千住駅はJR東日本が発表する「各駅の乗降人数2015年」(出典はこちら)で10位にランクイン、しかも定期外、定期の比率が約1:3と、商業地域というよりベッドタウンとして人気の街ということが見て取れます。

3歳児向けの幼児英会話スクールに適したエリアはどのようなエリアか?上記から新興住宅地、特に新しくタワーマンションが建っているエリアが最適であろうということが見えてきます。例えば勝どき駅周辺などがいいかもしれません。

では、勝どき駅前にスクールを新設するとします。英会話スクールであれば3歳児向けのコースだけでなく他のコースも併催したいですよね。“住基1歳人口”2016年現在3歳以外に、このエリアに多く住む年齢層を見ていきましょう。

勝どき駅から半径1.5キロ以内のエリアを選択すると、0歳から22歳の人口ピラミッドを見ることができます。“住基3歳人口”“住基4歳人口”すなわち2016年時点で5、6歳までの子供が多いということが見えてきます。いわゆる“未就学児”と言われる層ですね。この層に絞ったコース運用をすると生徒も集めやすくクラスの稼働率も上がるのではないかと考えることができるかと思います。

気になるエリアを個別に見ていくと人口構造の違いが見えてきて様々な気づきを得ることができました。若年者層をターゲットにしたサービスや小売業の方々には是非活用していただきたいデータです。

色々深堀りしてみたくなりましたか? 是非皆さんも3rd Party Data Gallery On Demandを使ってみてくださいね。

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